地平かに天成る
この景色を見つめながら、平成という元号の由来について思い出しておりました。
地平かに天成る
国の内も外も、天も地も平和であるように、という願いが込められているそうです。
摩天楼のようなこの日本の景色は、平成という時代の中でたくさんの人が身を粉にして作り上げたものなのだと思いました。どうかこの地上の星々の瞬きがいつまでも消えませんように、と願っておりました。
この25年の歳月、私は平成という時代に生まれ、生きてきました。
風が桜の花弁を運ぶよりも早く、ハンドスピナーが回るが如く目が回るような時代だったと思います。
何もかもが鮮烈で自分が本当に求めているものが分からなくなりやすい時代でもあったと思います。
けれども、痛ましい事故や事件が起こる度、天地災害に見舞われる度、ひとの心臓の速さは近くなっていたように思います。
いつも傍にあるからこそ忘れてしまいがちですが、平和であることの尊さは、この時代においてけぼりにせず、手を取って次の時代にもお連れしたいと思っております。